弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人黒田喜蔵、同黒田登喜彦の上告理由第一点について。
 所論の事実関係に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らして首
肯することができ、右認定判断の過程に所論の違法は認められない。論旨は、ひつ
きよう、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難するか、または、
独自の見解に基づき原判決を攻撃するものであつて、採用することができない。
 同第二点第一について。
 所論の点に関する原審の事実認定は、原判決挙示の証拠によつて肯認することが
できる。そして、原審の確定した事実関係のもとにおいては、本件木材は被上告人
がその所有権を取得したものであるところ、本件売買は売主たる被上告人がb港に
おいて売買の目的物たる木材を引き渡すべき義務を負担する種類売買というべく、
本件木材を含む木材が積出港たるa港の土場に集積されたからといつて、本件売買
の目的物が右木材に特定されたものということはできず、また、所論のように、a
港において訴外D木材商事株式会社の代理人であるE社員が受入明細書を被上告人
に渡したこと、または、右会社のマークが本件木材の一部にすり込まれたことをも
つて、本件売買の目的物が特定したものということもできない。したがつて、本件
木材の所有権は訴外会社に移転することなく、被上告人にあるものとした原審の判
断は、正当として首肯することができる。所論引用の最高裁判例は、事案を異にし、
本件に適切でない。原判決に所論の違法はなく、論旨は、ひつきよう、原審の認定
にそわない事実を前提とするか、または、独自の見解に基づき原判決を攻撃するも
のであつて、採用することができない。
 同第二点第二について。
 原審が適法に確定した事実関係のもとにおいては、上告人は、本件木材がもと訴
外Fの所有であつたが故に本件仮差押を執行したわけではなく、また本件木材の一
部に前記訴外会社の名がすり込まれているからといつて、これが当然に同会社の所
有権を表示したものということもできないから、たとえ所論の事情があるとしても、
本訴において被上告人が本件木材の所有権を主張しえないとする理由は何ら存しな
い。この点に関する上告人の主張を排斥した原審の判断は正当であり、論旨は、独
自の見解に基づき原判決を非難するものであつて、採用することができない。
 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の
とおり判決する。
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    大   隅   健 一 郎
            裁判官    岩   田       誠
            裁判官    藤   林   益   三
            裁判官    下   田   武   三
            裁判官    岸       盛   一

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