弁護士法人ITJ法律事務所

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       主   文
原判決を取り消す。
控訴人は被控訴人に対し雇傭契約上の権利を有することを仮に定める。
被控訴人は、控訴人に対し昭和四二年一〇月三〇日以降本案判決確定に至るまで一
ケ月金二万九、一一七円の割合による金員を仮に支払え。
訴訟費用は、第一・二審とも被控訴人の負担とする。
       事   実
控訴代理人は、主文同旨の判決を求め、被控訴代理人は、控訴棄却の判決を求め
た。
当事者双方の主張及び証拠関係は、次のとおり付加するほか、原判決事実摘示と同
一であるから、こゝにこれを引用する。
疎明(省略)
       理   由
一、控訴人が昭和三五年四月一日被控訴会社に雇傭され、以来被控訴会社武蔵工場
に勤務していたところ、昭和四二年一〇月三〇日、被控訴会社が控訴人に対して、
これまでに出勤停止三回、譴責一回の懲戒処分を受けたにもかかわらず、なお、悔
悟の見込みがないとの理由で就業規則第五一条第一項第一二号に基づき懲戒解雇の
意思表示をしたこと並びに控訴人が、(1)昭和四〇年三月三一日、便所に落書を
したという理由で五日間の出勤停止処分を受けたこと、(2)昭和四二年一月一〇
日、就業時間中に同僚に政治活動について話をし、かつ資金カンパを強要した等の
理由で譴責処分を受けたこと、(3)同年七月二七日、無断で職場を離れ、私用外
出をし、右外出に際し、届に上長の承認印を盗用したとの理由で七日間の出勤停止
処分を受けたこと、(4)同年一〇月四日、超勤命令を拒否したとの理由で一四日
間の出勤停止処分を受けたこと、(5)右出勤停止期間終了後、始末書の提出を拒
否し、また、再三退場を命ぜられ、休業を命ぜられたことは、当事者間に争いがな
いが、控訴人は、これら懲戒処分は、いずれも就業規則所定の懲戒事由に該当しな
い違法の処分であるから、これらの前歴及び始末書の問題をもつて就業規則第五一
条第一項第一二号に該当しないと主張するので、まず、本件懲戒解雇につき懲戒事
由該当の有無について判断する。
(一) 昭和四〇年三月三一日に行つた五日間の出勤停止処分について
 その形式及び内容から真正に成立したものと認められる疎乙第一五号証及び同第
一八号証、同第一八号証によりその文字の部分につき控訴人が作成したものと認め
られる同第五号証によれば、昭和三九年一二月頃から被控訴会社の武蔵工場内の便
所の個室内部に落書が発生するようになり、工場側ではその都度ペンキで塗り消
し、工場美化に関する通達を出し、あるいは職制を通じて従業員に注意をうながし
ていたこと、控訴人は、昭和四〇年三月一七日同人の所属する特性管理係の職員ら
が主に使用する同工場一期建屋三階男子便所個室においてペンキ不足のため壁に書
かれた落書を隠すため画鋲で貼つてあつたわら半紙に政府自民党が戦争及び軍備の
計画を進めている旨及び組合が臨時員の首切りを黙認している旨を一〇行余にわた
つて落書きしたことが疎明される。もつとも疎甲第四〇号証及び原審における控訴
人の供述(第一回)中の、同日、同便所において落書をしたが、それは「落書をし
たい方はこれに書いて下さい」と書いてあつたから書いたのであつて、書いたのは
疎乙第五号証ではない旨の供述並びに記載は、前掲各証と対比して容易に採用する
ことはできない。
(二) 昭和四二年一月一〇日に行つた譴責処分について
 控訴人が昭和四一年一二月八日午後四時三〇分頃就業時間中低周波製作課特性管
理係の同僚aが作業しているときにその隣の席で自民党政権を攻撃したり、衆議院
解散の節は共産党に投票するよう依頼したり、あるいは政治集会への参加を勧誘し
たことは、当事者間に争いがなく、成立に争いのない疎乙第一二号証、原審証人b
の証言により成立が認められる同第一六号証、原審証人c(第一回)、原審及び当
審証人bの各証言によれば、その際控訴人は、aに対し、特定政党への資金カンパ
も依頼し約二〇分間にわたり同人の作業を妨げたことが一応認められる。
(三) 同年七月二七日に行つた七日間の出勤停止処分について
 控訴人が昭和四二年二月二一日午後五時から約二時半にわたつて無断で職場を離
れ、私用外出をしたこと、その際外出届に受くべき上長の承認印を盗用したことは
当事者間に争いがない。前掲疎乙第一六号証、成立に争いのない同第六、七号証、
原審証人dの証言により成立が認められる同第一四号証、及び同証言、原審証人c
(第一、二回)の証言及び当審における控訴人の供述によれば、当日午後四時から
労働組合の定期大会が開催され、控訴人の所属する特性管理係のd主任は、評議員
として同大会に出席したが、職場を離れるに当つて、当時トランジスター生産にお
いて不良品が続出していたので係員全員に対して残業して不良対策を講ずるよう命
じておいたこと、武蔵工場では就業時間中の私用外出については、私用外出届に所
定事項を記入し、所属上長の承認印を受け、届出ることになつていたこと、控訴人
は組合大会を傍聴しようとしたが、所属上長がいずれも不在なので、同僚に断わつ
て前記の如く私用外出届の手続をとり、会場へ赴き傍聴人として活発な発言をした
こと、職場に戻つてから午後一一時まで残業をしたことが疎明される。控訴人は、
右私用外出届の所属上長の承認印は全く形式的なものであつたと主張するが、前記
疎明によれば、残業時間中でも仕事の合間を見計つて寮へ食事を摂りに行く場合等
には例外的に許可なく私用外出を認めていたが、上長の承認印を部下が無断で押印
することは許されていなかつたことが一応認められる。右に反する原審証人e、当
審証人f、同gの各証言、当審における控訴人本人尋問の結果は措信できない。
(四) 同年一〇月四日に行つた一四日間の出勤停止処分
 控訴人が特性管理係に所属し、ゲルマニユウムトランジスター2SB370の特
性管理の業務を担当していたこと、トランジスターの製造は、焼付から完成まで約
二〇日間を必要とするので、毎月の生産につき一ケ月の選別後の歩留を予想し、こ
れを基準として予算を設け、製造に必要な日数を見込んで着工し、右推定歩留を維
持向上するよう各工程を管理しながら生産するのであるから、選別後推定歩留の算
出を誤まると生産に支障を生じ、製品原価の増大、出荷遅延を招来し、会社は大き
な損害を蒙ることになること、控訴人は、昭和四二年九月一日d主任から九月生産
月の歩留推定表の作成提出を命ぜられ、同月四日七七%と算出したが、九月六日頃
の実績歩留が七三%であつたこと、d主任は、同日午後四時半頃控訴人に対し推定
表の作成について控訴人の怠慢を責め、残業をしてでも至急推定歩留を検討するよ
う命じたところ、控訴人は労働者に残業する義務はないといつてこれを拒絶し、d
主任と口論の挙句、五時五〇分頃今日は、友人と約束があるからこれ以上仕事をし
ないと云い捨てて帰つてしまつたこと、控訴人が翌七日歩留算出を行つたこと、控
訴人が同月一四日以降数回c課長に対し反省書と題する書面を提出し、同月二七日
c課長が反省書を受領したことは当事者間に争いがない。前掲疎乙第一四号証及び
同第一六号証、原審における控訴人本人尋問(第二回)により成立が認められる疎
甲第三号証の一ないし五、成立に争いのない疎乙第四号証、同第九、一〇号証、同
第二〇号証、その形式及び内容から真正に成立したものと認められる同第一九号
証、原審証人c(第一、二回)、同d、当審証人bの各証言によれば、
(1)、控訴人は、同年九月一日d主任から九月生産の選別後歩留推定表を四日ま
でに提出するよう指示されたが、右推定歩留の算出方法は製造工程中の焼付、封
止、選別の三段階の歩留即ち、焼付先行試作、封止先行試作及び選別後の実績歩留
の数値に基づいて算出することになつているところ、控訴人はこれを怠り、焼付先
行試作の結果のみに基づいて七七%(予算歩留と一致していた)という推定歩留を
算出し、右推定表を提出した。同月六日の選別後実績歩留が七三%であり、控訴人
の前記算出結果と余りにも差が大きいので、同日午後四時半頃d主任は、控訴人に
対して推定表の数値の算出方法について問い質したところ、前記の手を抜いた事実
を認めた。不正確な推定歩留を基に生産を続け、対策を講じないと生産目標を達成
できない虞があるので、d主任は、控訴人に対しその怠慢を責めるとともに残業を
してでも正規の方法で計算をやりなおすことを命じた。控訴人は、「残業はやらな
い。」「残業は労働者の権利であり、やるかやらないかは労働者が自分できめ
る。」と反撥し、d主任の説得にもかかわらず、一時間近く口論を続け、その間に
は「今日は、友達との約束があるので、これ以上仕事はできない」と云つていた
が、最後には「今後は一切残業をしない」といつて、結局残業を拒否して五時五〇
分頃帰えつてしまつた。
(2)、控訴人は、翌七日同僚のhの援助を受けて午後九時まで残業して所定の方
法により推定歩留の算出を行い、七四%と算出してd主任に報告した。
(3)、同月一一日事情聴取にあたつた所属上長であるc課長に対しても「残業は
自分が必要だと思つたときに必要に応じてやる」「今後この仕事はできない」など
と云い、残業あるいは業務のあり方について口論をするような態度をとつたので、
当分仕事をせずに反省をするよう命じたところ、控訴人はその後数回にわたり反省
書(疎甲第三号証の一ないし五)を提出しようとしたがいずれも反省の趣旨が認め
られないので、受理されなかつた。同月二九日に至り提出した反省書(疎乙第九号
証)は、文面からは一応謝罪の意が読みとれたので、受理されたが、c課長の質問
に対しては依然として残業に対する従来の考え方を変えず、残業命令に従う意思を
示さず、b勤労課長に対しても態度を改めなかつたので、被控訴会社は、労働組合
の意向を質した上、一〇月四日控訴人に対し出勤停止一四日の処分を通知した。
 以上の事実を一応認めることができる。原審(第二回)及び当審における控訴人
の供述中右認定に反する部分、特に控訴人は、焼付先行試作の結果のみに基いて推
定歩留を算出したのではなく、他のデーターが間に合わなかつたので、古いデータ
ーを基礎に算出したのであつて、怠慢の事実はない旨及び九月六日d主任が控訴人
に命じたのは選別後推定歩留の計算を正規の方法に従つてやり直すことではなくし
て、焼付及び封止の各工程の製品を抜き取つて、実績歩留が生産目標より低下した
原因をつきとめることであつた旨の供述は、前記各疎明に対比して措信できず、殊
に後者については前記認定の翌七日に控訴人が同僚のhの援助を得て正規の方法に
従つて選別後推定歩留を算出している事実及び疎乙第一九号証と対比して容易に措
信することはできない。
(五) 懲戒解雇について
 控訴人が一〇月一九日b課長に呼ばれ、始末書の提出を求められたこと、その際
就業規則違反の事実はないと主張して退場を命ぜられたこと、翌二〇日始末書を提
出したが、同日も退場を命ぜられたこと、同月二三日に休業を命ぜられ、又退場を
命ぜられたことは、当事者間に争いがない。
 前掲疎乙第一六号証、原審における控訴人本人尋問(第二回)の結果により成立
が認められる疎甲第四号証の一、二、原審及び当審における証人b、当審証人iの
各証言、原審における控訴人本人尋問の結果によれば、
(1)、被控訴会社は、控訴人に前記出勤停止の処分を告知する際に出勤停止期間
中従来の就業態度について反省し、停止期間満了後出勤するときには始末書を提出
するよう申し渡したので、一〇月一九日出勤してくるとi製造部長、c課長、b課
長らが、控訴人を呼んで始末書の提出を求めたが、控訴人は、「c課長に出した反
省書以上は書けない。」「就業規則に違反した覚えはない。今度の処分は不当であ
つて、始末書は出せない。」といつて応ずる態度を示さず、前記出勤停止処分を非
難するので、c課長はこのままでは職場に入れるわけにはいかないと考え、就業規
則に基き退場命令を出し、反省を求めることにした。控訴人は退場命令にも応じな
かつたので、警備員に付添われ退場した。
(2)、翌二〇日控訴人は、就業規則に違反したとは思わないし、反省もしていな
いが就労したいので書いてきたといつて、始末書を提出した。右始末書には、九月
六日の事実を書き、態度を改め今後残業に協力し、誠意をもつて仕事をするよう努
力する旨の記載はあつたが、就業規則違反の事実を認め、爾後上長の命に従つて仕
事をする旨の基本的な反省の態度が示されていないので被控訴会社に受理されず再
度反省を求められたところ、控訴人はまた、出勤停止処分を非難しはじめたので退
場を命ぜられた。
(3)、同月二三日も控訴人は、従来の態度を改めないばかりか、挑発的な発言を
するに至つたので、i部長は説得を断念して、控訴人に対し、就業規則に基づき懲
戒処分の決定まで休業を命じ、退場させた。
 被控訴会社は、労働組合の意向を質した上、同月三〇日控訴人に対してしばしば
懲戒訓戒を受けたにもかかわらずなお悔悟の見込みがないもの(就業規則第五一条
第一二号)と認め、懲戒解雇の意思表示をした。
以上の各事実を一応認めることができる。
二、右認定事実によれば、譴責及び三回の出勤停止については、前記各非違事実
は、就業規則第五〇条第一項四号、五号、同条同項第一五号、同条同項第四号、第
六号、同条同項第四号、第五一条第一項第六号にそれぞれ該当し、いずれも妥当な
処分であつて、被控訴会社に懲戒権の濫用があつたものということはできない。し
こうして、前記残業拒否は、控訴人が上長の指示に故なく従わなかつたこともさる
ことながら、残業命令は控訴人の業務上の怠慢に基づいているのであるから、その
情状はさらに重いといわねばならない。もつとも控訴人は労働者は、時間外労働を
自由に拒みうるとの考えを持ち、かかる考え方のもとにd主任の残業命令を拒否
し、又その後被控訴会社側の説得にも拘らず、態度を変えなかつたことが窺われ
る。労働協約もしくは就業規則において時間外労働義務に関する規定がおかれ、い
わゆる三六協定が結ばれても個々の労働者に具体的に時間外労働義務が生ずること
はないと論ずる学説もないではないが、労働協約もしくは就業規則において時間外
労働義務が規定されている以上個々の労働者を拘束し、三六協定が結ばれれば時間
外労働義務は具体化するものと考えるべきである。そして前掲疎乙第四号証、同第
一一号証の一、二、原審証人bの証言によれば、被控訴会社の就業規則及び労働組
合との間の労働協約には、時間外労働義務に関する規定がおかれ、また、昭和四二
年九月当時一ケ月四〇時間以内の時間外労働を内容とする三六協定が締結され、被
控訴会社の従業員は、右に従つて残業に従事していたことが一応認められるから、
控訴人も正当の事由なくして残業命令を拒否しえないものといわねばならない。
 しかしながら、便所の落書、就業時間中の同僚の業務妨害、同じく無断私用外出
の諸行為は、職場の規律保持の観点からして些細な行為とはいえないにしても、控
訴人は資金カンパ強要の点を除き、いずれもその直後自己の非を認めており、また
無断私用外出についても、業務の合間をみて組合大会を傍聴し、組合員として認め
られた権利を行使しようとしたところ、承認を受くべき所属上長がいずれも不在の
ため、やむなく同僚に断わつて手続をとつて会場に赴き、その後職場に帰えつた後
は午後一一時まで残業をしているのであつて、控訴人の右行為については情状酌量
すべき点がないでもない。いずれにしても控訴人のこれらの行為を以て就業規則第
五一条第一項第一二号に該当すると解するのは相当ではない。
 もつとも控訴人は九月一九日出勤停止期間を終えた後も時間外労働に対する従来
からの考えは変えず、残業命令拒否も就業規則に違反したとは考えないが、残業に
協力し誠意をもつて仕事をするよう努力する態度を示したが、依然として反抗的言
動を改めなかつたことは、前記認定のとおりである。控訴人の時間外労働に対する
考え方は、その主張あるいはその実現の方法においてあやまつているとはいえ、考
え方自体は、不合理なものとはいいきれないものであり、それを一回の出勤停止期
間中に考えを変えないからといつて、残業には協力するとの態度を示しているにも
かかわらず、控訴人を責めるのは酷というべきである。そして控訴人に対するそれ
以前の三回の懲戒処分は時間外労働とは直接関係はなく、又控訴人自らその非を認
めていることは前記のとおりである。しかも控訴人も時間外労働に対する自分の考
えはあくまで変えないにしても、残業には協力し、誠意をもつて仕事をする態度を
示しているのであるから、仮令控訴人の始末書提出についての行為が形式的には就
業規則第五一条第一項第一二号にいうしばしば懲戒、訓戒を受けたにもかかわらず
なお悔悟の見込みのないときに該当するとしても、前記認定の事実関係の本件にお
いてはいまだもつて職場の秩序を維持し生産性の向上をはかりもつて企業を運営維
持するうえからして控訴人を職場から終局的に排除するを相当とする程度に情状が
重いものと認めることはできないから控訴人を同号に基いて懲戒解雇することは、
右規則の解釈適用を誤まつたものとして許されないものといわねばならない。
三、してみれば、控訴人のその余の主張につき判断するまでもなく、昭和四二年一
〇月三〇日付でなされた本件懲戒解雇は無効であり、控訴人は被控訴会社に対し雇
傭契約上の権利を有することは明らかである。控訴人が昭和四二年七月及び一〇月
に出勤停止処分を受け、賃金を減額されていることは当事者間に争いがないから、
控訴人の解雇当時の賃金は右出勤停止処分の行われた給与期間を除く、直近の三ケ
月間である同年四月二一日から同年七月二〇日までの賃金を基準として算定するを
相当とするところ、六月分(五月二一日から六月二〇日まで)及び七月分(六月二
一日から七月二〇日まで)の賃金がそれぞれ金二万三、六二二円、金三万一、四九
七円であることは当事者間に争いがなく、成立に争いのない疎甲第一八号証により
五月分(四月二一日から五月二〇日まで)の賃金が金三万二、二三三円であること
が疎明されるから、その平均一ケ月分の賃金は金二万九、一一七円となる。従つ
て、控訴人は被控訴会社から昭和四二年一〇月三〇日以降、毎月一ケ月金二万九、
一一七円の割合による金員の支払いを受くべき権利を有することが疎明されたこと
になる。
 保全の必要性について判断するに、原審における控訴人本人尋問(第一回)の結
果及び弁論の全趣旨によれば、控訴人は、昭和三五年四月高等学校卒業と同時に被
控訴会社に雇傭され、以来賃金労働者として働いてきたものであつて、被控訴会社
から得る賃金が唯一の収入であつたことが疎明されるから、控訴人が被控訴会社に
対して有する前記権利を本案判決確定に至るまで保全する必要がある。
四、控訴人の本件申請はいずれも理由があり、正当としてこれを認容すべきであ
る。
よつて、右と判断を異にする原判決は不当であり、本件控訴は理由があるから、民
事訴訟法第三八六条、第九六条、第八九条を適用して主文のとおり判決する。
(裁判官 石田哲一 杉山孝 小林定人)

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