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平成22年10月8日判決言渡同日原本領収裁判所書記官
平成21年(ワ)第24号損害賠償請求事件
口頭弁論終結日平成22年7月7日
判決
主文
1原告の請求を棄却する。
2訴訟費用は原告の負担とする。
事実及び理由
第1請求
被告は,原告に対し,667万8383円及びこれに対する平成20年12
月26日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
第2事案の概要
本件は,原告が,被告に対し,労働契約上の安全配慮義務違反に基づき,損
害賠償を求めた事案である。以下,平成20年については,原則として月日の
みで表示する。
1前提事実(争いのない事実並びに証拠(甲5,9の3,12の2,乙1の1,
1の2)及び弁論の全趣旨により容易に認定できる事実)
()ア被告は,病院及び老人保健施設を経営する医療法人であり,A病院1
(以下「被告病院」という。)を経営している。
イ被告病院は,介護療養型医療施設であり,医師・看護師による医療・看
護業務のほか,介護職員による介護業務も行っている。
ウ被告病院では,入院患者に対して一般入浴又は特別入浴を行っており,
このうち,特別入浴とは,自ら体を動かせない患者や起立歩行に介助を要
する患者を対象とし,介助者が患者を車椅子等から入浴用ストレッチャー
に移乗させた上,体洗いと入浴(シャワー入浴を含む。)を行うものであ
る(以下,介助者が特別入浴に当たり行う介助を「特浴介助」という。)。
()ア原告は,2月18日から3月21日まで,被告病院に介護職員として2
勤務した。
イ原告は,被告病院における介護業務の一環として特浴介助の作業にも従
事し(ただし,原告が特浴介助に従事するようになった時期については,
当事者間に争いがある。),その際,患者に対して車椅子等と入浴用スト
レッチャーとの間を移乗させる作業をするに当たり,両前腕を使って患者
を仰臥位の状態ですくい上げる,俗にいう「お姫様抱っこ」をしていた
(以下,特に断ることなく,「お姫様抱っこ」と表現する。)。
()原告は,a労働基準監督署長に対し,4月11日,医療法人B整形外科3
(以下「B整形外科」という。)の担当医による「左前腕∼手腱鞘炎,右手
腱鞘炎」との診断に基づき,被告病院を事業主とし,入院患者に対する入浴
介助の作業により上記疾患を発症したとして,労働者災害補償保険法(以下
「労災保険法」という。)に基づく休業補償給付の支給を請求するとともに,
同月17日,同法に基づく療養補償給付たる療養の給付を請求し,次項の症
状固定に至るまで,これらを受給した。
()ア原告は,6月13日,b県立病院(以下「県病」という。)整形外科4
において,右中指バネ指の診断の下,右中指腱鞘(A1プーリー部)切開
術を受けた。
また,原告は,8月6日,県病整形外科において,左示指バネ指の診断
の下,左示指腱鞘(A1プーリー部)切開術を受けた。
イ原告は,9月29日,県病整形外科において,右中指・左示指腱鞘炎に
ついて同日症状固定し,関節可動域(ROM)障害等が残存していると診
断された(以下「本件後遺障害」という。)。
()アそこで,原告は,a労働基準監督署長に対し,本件後遺障害が被告病5
院における業務に起因する業務災害に当たるとして,労災保険法に基づく
障害補償給付の支給を請求するなどした。
イ上記請求につき,11月7日,障害補償一時金144万7493円,障
害特別支給金29万円合計173万7493円を支給する決定がなされ,
原告は,そのころこれを受給した。
()原告は,被告に対し,12月25日,本件後遺障害による損害の賠償を6
求める催告をした。
2原告の主張
()本件後遺障害の発生の機序1
原告は,特浴介助を行うに当たり,患者をお姫様抱っこして,車椅子等と
入浴用ストレッチャーとの間を移乗させる作業を繰り返したことにより「左
前腕∼手腱鞘炎,右手腱鞘炎」(右中指・左示指腱鞘炎)の傷害を負い,そ
れが原因となって本件後遺障害が残存した。
()安全配慮義務違反2
被告が原告を特浴介助の作業に従事させるに当たり,被告には次のとおり
安全配慮義務違反があった。
ア介護福祉士あるいは看護師の指導の下,特浴介助の個々の作業を二人一
組で行えるように職員を配置すべきであったにもかかわらず,介護福祉士
は特浴介助の時間帯に勤務していないことが多く,また,介護職員の人員
が足らず,二人一組を確保することができていなかった。
イ原告が被告病院での勤務を始めるに当たり,原告に対して従事すること
となる業務に関する安全衛生について教育を行った上,一定期間,介護福
祉士の下で研修させるなどすべきであったにもかかわらず,勤務初日にビ
デオを視聴させただけであった。
また,安全衛生に関する朝礼やミーティングを少なくとも週1回程度は
行って,職員に対する教育を行うべきであったにもかかわらず,これを全
く行っていなかった。
ウ原告が被告病院で勤務を始めてから遅くとも2週間以内に,健康診断や
健康相談等を行って原告の健康状態を確認すべきであったにもかかわらず,
原告の勤務期間中,労災検診は一度も行われなかった。
()因果関係3
ア被告が前記()ア,イの安全配慮義務を怠らなければ,原告が適切とは2
いえない方法で移乗作業を行うことはなく,本件後遺障害を負うことはな
かった。
イ被告が前記()ウの安全配慮義務を怠らなければ,原告に対する業務の2
軽減や治療等が早期に図られ,本件後遺障害が残存しなかった可能性が高
い。
()損害4
ア逸失利益360万8751円
原告は,本件後遺障害により20パーセントの労働能力を喪失した。原
告に対する労災保険法に基づく保険給付(以下「労災保険給付」とい
う。)の算定基礎となった給付日額6491円を基準にすると,原告の年
収額は233万6760円(=6491円×30日×12か月)となるか
ら,症状固定日から10年間の逸失利益は,次の計算式のとおり,360
万8751円となる。
233万6760円×0.2×7.7217(10年に対応するライプ
ニッツ係数)≒360万8751円(1円未満切捨て)
イ後遺障害慰謝料420万円
ウ控除額(労災保険給付分)173万7493円
エ弁護士費用60万7125円
ア,イの合計額からウを控除した残額の1割
オ合計667万8383円
3被告の主張
()本件後遺障害の発生の機序について1
お姫様抱っこで移乗作業を行っても,両上肢や腰部に負荷がかかるものの,
手指に過度な負担をかけるものではないから,本件後遺障害の原因疾患であ
る右中指・左示指腱鞘炎を発症することはなく,本件後遺障害と被告病院に
おける業務とは関連がない。
()安全配慮義務違反について2
ア特浴介助は日常作業の一つであるから,介護福祉士による指揮監督のよ
うな特別な介護体制をとらなければならないものではない。また,特浴介
助の作業には,介護職員のみならず,看護職員も従事し,いずれの作業も
二人一組(浴場内の作業については3人一組のときもある。)で行ってい
た。
イ原告が勤務を始めるに当たって,二日間にわたり,介護職員の仕事の内
容を説明したり,移乗の方法を含めた介助作業に関するビデオを視聴させ
た上,日常の作業については,上司である介護主任等の指導等を受けるよ
うに指示していた。
また,原告が不適切な方法で移乗作業をしているところを介護主任らが
目撃した際には,介護主任らが原告に正しい方法で行うよう指示していた。
ウ原告の勤務期間中,労災検診が行われていないことは認める。
しかしながら,原告の勤務期間はわずか1か月であったところ,原告は
その勤務期間中,当直勤務から外され,最初の2週間は入浴介助の作業に
も従事していなかった上,介助作業が加重であるとか,介助作業により疾
病が生じたとかの申し出もしなかったのであるから,労災検診を行わなか
ったからといって,安全配慮義務違反には当たらない。
()因果関係について3
仮に被告病院における業務と右中指・左示指腱鞘炎との間に関連があると
しても,上記疾患は,原告が上司の指示指導を無視して自己流の方法で移乗
作業を行ったことに起因するから,上記疾患と原告主張の安全配慮義務違反
との間に因果関係はない。
()損害について4
不知ないし否認する。なお,原告は,本件後遺障害により労働能力を20
パーセント喪失した旨主張するが,原告は,本件後遺障害の診断を受けた後
も,有料老人ホームや特別養護老人ホームで就労している。
4本件の主要な争点
()本件後遺障害は被告病院における業務に起因するものか1
()被告病院の安全配慮義務違反の有無2
()安全配慮義務違反と本件後遺障害との因果関係の有無3
()損害発生の有無及びその額4
第3当裁判所の判断
1争点()(本件後遺障害は被告病院における業務に起因するものか)につい1

()前記前提事実,証拠(甲3,8,12の2,13,乙3,5,8∼11,1
13,17)及び弁論の全趣旨によると,次の事実が認められる。
ア原告には,被告病院で勤務を始める前の既往症として,平成19年6月
30日に左手の腫れと痛み,左中指の伸展障害を主訴として診断された左
手関節炎・左中指腱鞘炎,2月12日に両手指の屈伸障害を主訴として診
断された両手腱鞘炎などがある。
イ原告は,被告病院で勤務を始めてから約1か月たった3月15日,左前
腕の痛みが1週間前から,左足の痛みが昨日からあり,右手の痛みもある
と訴えてB整形外科を受診し,血液検査を受けるなどした上,内服鎮痛剤
5日分等の処方を受けた。
上記血液検査の結果は,総コレステロール値が225mg/dlで基準
値(120∼219)を超えており,高脂血症の状態であった。なお,原
告は,8月13日,眼瞼黄色腫の切除を希望して県病整形外科を受診した
ところ,高脂血症への治療を必要とされて同内分泌内科を紹介され,同日,
同科を受診した上,同月25日,眼瞼黄色腫切除術を受けている。
ウ原告は,3月15日以降も被告病院での勤務を続け,休日をはさんで4
日間出勤したが,同月21日,同僚の女性職員に対するセクシャルハラス
メントを理由として,被告病院を解雇された。
なお,原告は,当庁に対し,5月12日,これを不服として雇用契約上
の地位確認などを求め,被告を相手方とする労働審判を申し立てた(当庁
平成20年(労)第6号)ものの,8月1日の労働審判手続期日において,
被告が原告に対して解決金として22万円を支払い,原告がその余の請求
を放棄することなどを内容とする調停が成立した。もっとも,原告は,解
雇理由とされたセクシャルハラスメントについては,その事実を否定して
いる。
エ原告は,3月24日,B整形外科を受診し,同月15日に処方されたも
のと同じ内服鎮痛剤7日分等の処方を受けたものの,同月25日にもB整
形外科を受診し,左前腕手根部から手にかけての痛みのほか,右中指が伸
展できないことなどを訴え,「左前腕∼手腱鞘炎,右手腱鞘炎」と診断さ
れた。
なお,同月15日の受診時点で,すでに右中指に屈伸制限等があったと
する証拠(原告の厚生労働事務官に対する聴取書(甲9の3・27丁以
下),B整形外科医師C作成の意見書(同39丁以下)等)が存するもの
の,B整形外科のカルテの該当部分(甲13・3丁以下)には,左前腕と
左足については疾患部分を示した図が記載されているにもかかわらず,右
手についてはこれに当たると認められる図等が存しないこと,原告は前日
の受診で7日分の薬剤を処方されていたにもかかわらず,翌日に受診して
右中指の症状を訴えていることに照らすと,右中指の症状については,同
月24日の受診後,翌25日にかけて発症したと認めるのが相当であり,
同月15日の受診時点で,痛みのほかに具体的な症状があったとは認めら
れない。
オ原告は,その後もB整形外科を受診し,超音波治療を受けるなどしてい
たものの,5月31日の受診時点で,右手腱鞘炎の痛みが残存していると
して,手術目的で県病整形外科を紹介された。
カ(ア)原告は,6月2日,前項の紹介を受けて県病整形外科を受診したとこ
ろ,右中指バネ指と診断され,同月13日,右中指腱鞘(A1プーリー
部)切開術を受けた。
(イ)原告は,その後も県病整形外科を受診し,6月30日の受診時には左
中指にバネ症状が認められた。
キ他方,原告は,前記オのとおり県病整形外科を紹介された後も,B整形
外科を受診し,超音波治療を受けるなどしていたが,7月14日の受診時
には右小指と左中指の痛み,同月22日の受診時には左示指・中指と右示
指・小指の痛みを訴え,同日,前記右中指腱鞘切開術の後,左手にも痛み
が生じているとして,県病整形外科を紹介された。
ク(ア)原告は,7月28日,前項の紹介を受けて県病整形外科を受診し,左
示指・中指の腱鞘炎(バネ指)と診断され,8月6日,左示指のバネ指
につき左示指腱鞘(A1プーリー部)切開術を受けた。なお,左中指に
ついても,同日施術が予定されていたものの,痛みが軽快していたこと
から,施術当日に見合わせることとなった。
(イ)原告は,その後も県病整形外科を受診し,8月25日の受診時には左
環指にバネ症状が認められた。
ケそして,原告は,9月29日,県病整形外科において,本件後遺障害の
診断を受けた。
コその後,原告は,平成21年3月16日に県病整形外科を受診し,左中
指の腱鞘炎が認められて左中指バネ指と診断された。
サ原告は,被告病院での勤務期間前後,柔道の道場に通っていた。
なお,原告は,小中学生の柔道を指導して監視する程度で,自ら積極的
に練習等をすることはなかった旨供述している(原告本人)ものの,被告
病院に提出した履歴書の趣味欄に「柔道」と記載していること(乙3)や,
労災保険給付に関する調査の際に,上肢に負担がかかるものとして,柔道
をしていることを挙げていること(甲9の3・27丁以下)に照らすと,
直ちに採用することはできない。
シバネ指とは,手指掌側を通る屈筋腱が手指の付け根の関節である中手指
節(MP)関節の掌側部分で肥大・硬化するとともに,同部分(A1プー
リー部(A1輪状滑車))の腱鞘が肥厚・狭少化し,指屈伸運動時にバネ
(弾発)現象が発生する疾患であり,同部分における慢性の機械的刺激に
よる腱鞘炎により生じ,手をよく使用する人に生じやすい。その原因はい
まだ明らかではなく,内分泌系を介した組織代謝異常や退行変性過程が想
定され,根底疾患としてリウマチ,糖尿病などが関与することがあり,多
数指発生ではこれらの疾患に合併することがある。
()ア原告は,本件後遺障害が被告病院における業務,特に,特浴介助の際2
に患者をお姫様抱っこしていたこと(前記前提事実()イ)に起因する旨2
主張する。
しかしながら,上記認定事実によると,本件後遺障害の原因疾患は,右
中指・左示指のいずれも手指屈筋腱の中手指節関節部分で発症した腱鞘炎,
あるいは,これに起因するバネ指であると認められる(前記()カ(ア),ク1
(ア),ケ,シ)ところ,お姫様抱っこは,主に介助者の前腕で患者の体重を
支えるものであって,通常,手指や手掌を使って握持するような動作を要
しないから,お姫様抱っこが手指に腱鞘炎を発症させ得るような負荷を与
えたとは考え難い。
イそもそも,原告は,被告病院で勤務を始める直前に,両手指の屈伸障害
を主訴とする両手腱鞘炎を患っている(同ア)ところ,3月15日の受診
時点で,右手の痛みについては,左前腕や左足の痛みとは異なり,痛みが
出現した時期を明らかにしていないこと(同イ)を踏まえると,上記腱鞘
炎が完治することなく継続していたことが強くうかがわれ,その後の診療
経過等(同エないしカ(ア))に照らすと,この右手の痛みから,本件後遺障
害の原因疾患である右中指の腱鞘炎あるいはバネ指へと至ったことが認め
られる。
これに対し,原告は,上記腱鞘炎はすぐに完治した旨供述している(甲
10,原告本人)ものの,上記で指摘した事情に加え,原告が被告病院を
解雇されたことにつき,今なお不満を抱いていると認められること(前記
()ウ,弁論の全趣旨)を踏まえると,直ちに上記供述を採用できず,他1
に原告が被告病院で勤務を始めるより前に,上記腱鞘炎が完治したことを
認めるに足りる証拠はない。
ウまた,左示指の腱鞘炎あるいはバネ指については,その疾患部分が手指
の付け根の関節部分であることから,原告がすでに3月25日の受診時点
で当該部分の痛みを訴えていた(同エ)と認める余地はあるものの,原告
は,被告病院解雇後約2か月の時点では,左示指の痛みを訴えていなかっ
た(同オ)にもかかわらず,その約2か月後に,痛みを訴えて腱鞘炎(バ
ネ指)と診断されるに至っており(同キ,ク(ア)),被告病院での勤務期間
から長期間経過後に,腱鞘炎の症状の出現ないし増悪を呈している。
その上,原告は,左示指につき腱鞘炎(バネ指)と診断された際に,左
中指についても腱鞘炎(バネ指)と診断され(同ク(ア)),これとほぼ同じ
時期に,右示指・小指の痛みも訴えている(同キ)ほか,その後には,左
環指にもバネ症状が認められている(同ク(イ))ところ,腱鞘炎やバネ指が
その原因となる慢性の機械的刺激を受けなくなってから長期間経過した後
にも発症し得るとする医学的知見を認めるに足りる証拠はない。
このような状況を踏まえると,原告の手指の腱鞘炎等の発症については,
被告病院における業務以外の何らかの要因が関与していると疑わざるを得
ないところ,原告は,手指に負担のかかる柔道を趣味にしており(同サ),
また,内分泌系の疾患である高脂血症も呈しており(同イ),これらが腱
鞘炎等を発症させる要因になっているおそれも否定できない(同シ)。
エ以上によると,特浴介助の際に患者をお姫様抱っこしていたことにより,
本件後遺障害の原因疾患である右中指・左示指腱鞘炎あるいはバネ指を発
症したと認めるには,合理的な疑いが残るといわざるを得ず,他に被告病
院における業務が上記疾患の原因であると認めるに足りる証拠はない。
なお,原告に対しては,本件後遺障害が被告病院における業務に起因す
る業務災害に当たると認定されて,労災保険給付が支給されている(前記
前提事実())ものの,その認定に当たって参考にされた資料(a労働基5
準監督署に対する文書送付嘱託申出書,甲9の1,9の2)と本件の証拠
資料とは異なる上,業務災害による労災保険給付の認定に当たってはいわ
ゆる業務起因性が事実上推定されると解されるから,上記事情は,前記判
断を左右しない。
2したがって,その余の争点について判断するまでもなく,原告の本件請求は
理由がない。
3よって,主文のとおり判決する。
大分地方裁判所民事第1部
裁判官横山真通

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