弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 被告人の上告趣意について。
 国家公務員法が憲法に違反しないことは、当裁判所大法廷判決の趣旨とするとこ
ろであるから、(昭和二四年(れ)六八五号同二八年四月八日宣告判決中弁護人森
長英三郎の上告趣意第四点第五点についての判断参照)、この点に関する所論は採
用できない。なお、昭和二七年法律二八八号労働関係調整法等の一部を改正する法
律附則二、三項には、この法律の施行前にした公社の職員に関する国家公務員法の
規定に違反する行為に対する罰則の適用については、なお従前の例によるとあるか
ら、原判決があつた後、昭和二七年八月一日から電気通信管理所勤務の職員が国家
公務員ではなくなり、公社の職員となつたからといつて、被告人の原判示所為の処
罰には、影響を及ぼさないこと論を俟たない。また記録を調べても刑訴四一一条を
適用すべきものとは認められない。
 よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。
  昭和二八年七月一六日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    真   野       毅
            裁判官    岩   松   三   郎
            裁判官    入   江   俊   郎

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