弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人前堀政幸、同関田政雄、同佐古田英郎、同坂元和夫、同杉山彬、同出
口治男、同山下潔、同湖海信成、同宿敏幸、同杉谷義文、同尾藤廣喜、同西岡芳樹、
同三上孝孜、同桐山剛、同伊勢谷倍生、同中道武美、同武村二三夫の上告理由第二
点について
 所論の点に関する原審の認定判断及び措置は、原判決挙示の証拠関係及び記録に
現れた本件訴訟の経緯に照らし、正当として是認することができ、その過程に所論
の違法はない。論旨は、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難す
るか、又は原審の裁量に属する審理上の措置の違法をいうものにすぎず、採用する
ことができない。
 同上告理由のその余の点について
 本件の一般的指定の適否に関して、原審が捜査機関の内部的な事務連絡文書であ
ると解して、それ自体は弁護人である上告人又は被疑者に対し何ら法的な効力を与
えるものでなく、違法ではないとした判断は、正当として是認することができる。
 弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする
者(以下「弁護人等」という。)と被疑者との接見交通権が憲法上の保障に由来す
るものであることにかんがみれば、刑訴法三九条三項の規定による捜査機関のする
接見又は書類若しくは物の授受の日時、場所及び時間の指定は、あくまで必要やむ
を得ない例外的措置であって、右指定に当たっては、被疑者が防御の準備をする権
利を不当に制限されることがないように配慮することは当然である。したがって、
捜査機関は、弁護人等から被疑者との接見等の申出があったときは、原則としてい
つでも接見等の機会を与えなければならないのであり、これを認めると捜査の中断
による支障が顕著な場合には、弁護人等と協議してできる限り速やかな接見等のた
めの日時等を指定し、被疑者が弁護人等と防御の準備をすることができるような措
置を採るべきである(最高裁昭和四九年(オ)第一〇八八号昭和五三年七月一〇日第
一小法廷判決・民集三二巻五号八二〇頁)。そして、右にいう捜査の中断による支
障が顕著な場合には、捜査機関が、弁護人等の接見等の申出を受けた時に、現に被
疑者を取調べ中であるとか、実況見分、検証等に立ち会わせているというような場
合だけでなく、間近い時に右取調べ等をする確実な予定があって、弁護人等の必要
とする接見等を認めたのでは、右取調べ等が予定どおり開始できなくなるおそれが
ある場合も含むものと解すべきである。
 捜査機関は、弁護人等から被疑者との接見等の申出を受けたときは、速やかに当
該被疑者についての取調状況等を調査して、右のような接見等の日時等を指定する
要件が存在するか否かを判断し、適切な措置を採るべきであるが、弁護人等から接
見等の申出を受けた者が接見等の日時等の指定につき権限のある捜査官(以下「権
限のある捜査官」という。)でないため右の判断ができないときは、権限のある捜
査官に対し右の申出のあったことを連絡し、その具体的措置について指示を受ける
等の手続を採る必要があり、こうした手続を要することにより弁護人等が待機する
ことになり又はそれだけ接見が遅れることがあったとしても、それが合理的な
範囲内にとどまる限り、許容されているものと解するのが相当である。
 これを本件についてみるに、原審の適法に確定した事実によれば、上告人が事前
連絡なくして突然午前九時一五分ころ草津警察署に赴き、留置主任官であるD警務
課長に代用監獄に留置中の被疑者との接見の申出をしたところ、同課長が大津警察
署に電話をし、捜査主任官であるE刑事官を通じて当該事件における権限のある捜
査官であるF検察官に対し、右接見の申出を伝えて指示を仰ぎ、これを受けた同検
察官は、「上告人から検察官に電話するよう伝えてほしい。」旨の指示をE刑事官
を通じて午前九時四三分ころD課長に電話連絡をしたが、上告人は、既にその約三
分前に草津警察署を退去していたというのであるから、原審確定に係るその余の諸
事情をも考慮すれば、右接見申出時からその回答までの一連の手続に要した時間(
約二八分)は、前記の合理的な範囲内にとどまるものとして許容されるというべき
であり、その間、上告人が待機せざるを得なくなり被疑者との接見が遅れたとして
も、右D課長及びF検察官の措置が上告人の弁護権等を侵害する違法なものである
とはいえない。これと結論を同じくして被上告人らの責任を否定した原審の判断は、
是認することができるので、原判決に所論の違法はなく、右違法のあることを前提
とする所論違憲の主張も失当である。論旨は、独自の見解に基づいて原判決を論難
するにすぎず、採用することができない。
 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主
文のとおり判決する。
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    藤   島       昭
            裁判官    中   島   敏 次 郎
            裁判官    木   崎   良   平
 裁判官香川保一は、退官につき署名押印することができない。
         裁判長裁判官    藤   島       昭




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