弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     原判決を破毀する。
     本件を高松高等裁判所に移送する。
         理    由
 上告人代理人の上告理由について。
 被上吉人(原告)、上告人(被告)間の松山地方裁判所大州支部昭和二元年(ワ)
第九号弁済金返還請求事件について、同裁判所が昭和二三年一〇月六日言い渡した
上告人(被告)敗訴の判決に対し、上告人(被告)は同年一〇月二二日附控訴状を
同年同月二五日広島高等裁判所に提出したことは一件記録に徴し明らかである。そ
こで広島高等裁判所は、右控訴事件については、第二審としての管轄権を持たない
のであるから、これを管轄権ある高松高等裁判所に移送すべきであるにかゝわらす、
移送の決定を為さず、右控訴状を第一審たる松山地方裁判所大州支部に廻送し、同
支部は、同月二九日これを受理したがために、原審(高松裁判所)は、本件控訴は
一審判決の上告人(被告)に送達せられた同月一二日から二週間の控訴期間を経過
した後に提起された不適法なものとしてこれを却下したのである。しかしながら、
前叙のごとく広島高等裁判所は本件を高松高等裁判所に移送すべきものであるにか
ゝわらず移送の裁判を為さず前記控訴状を松山地方裁判所大洲支部に廻送したこと
は違法であつて、それがためにその後の訴訟手続の全部を違法ならしめたものでめ
り、従つて右違法の手続に基いて為された原判決も亦違法として破毀を免れないも
のと云わなければならない。
 よつて、民訴四〇七条、三〇条に従い主文のとおり判決する。
 右は全裁判官一致の意見である。
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    霜   山   精   一
            裁判官    小   谷   勝   重
            裁判官    藤   田   八   郎

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