弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人等の負担とする。
         理    由
 上告代理人増岡章太郎の上告理由第一点乃至第三点及び第五点について。
 論旨は、原判決の憲法二九条違反にも触れて居るけれども、その実質は、罹災都
市借地借家臨時処理法一一条所定の起算日につきなした原審の解釈の誤を攻撃する
に帰着する。
 而して、同一一条の定める罹災地借地権の存続期間一〇年の起算日について示し
た原審の判断は、その法意に徴すれば正当である。論旨は、独自の見解に立つて原
審の判断を攻撃するものであつて、これを採り得ない。
 同第四点について。
 所論強制疎開は、戦争に起因してなされた措置であるけれども、決して、所論の
如くに、「災害」とはいえない。原審が第一審判決理由を引用して、疎開跡地につ
いては、戦時罹災土地物件令六条の適用がない旨判断したことは、正当である。原
判決に所論の違法はない。
 論旨は、これを採用し得ない。
 同第六点について。
 原審認定の事情の下において被上告人B1、同B2に所論借地権侵害の故意又は
過失があつた事実を認めるに足る措信し得べき証拠はないとした原審の判断は、こ
れを是認し得る。されば、原審が、右被上告人等の所論不法行為は成立しない旨判
断したとて、民法七〇九条の解釈を誤つたものとはなし得ない。論旨は、畢竟、原
審の認定しない事実と独自の見解とを主張し、これに立脚して原審の認定判断を非
難するに帰するものであつて、これを採り得ない。
 同第七点について。
 記録を検するに、原審昭和三三年一月一三日の口頭弁論期日において、上告人(
第一審原告)の代理人は、「第一審被告B3に対する損害金の請求部分を減縮する」
旨陳述して居る。而して請求の減縮は、訴の一部取下に過ぎないこと及び控訴審に
おいて請求の一部を減縮したときは、その部分については、初めより係属しなかつ
たとみなされ、この部分に対する第一審の判決は、効力を失つたものとなることは、
判例(昭和二四年(オ)第二〇七号同二七年一二月二五日第一小法廷判決、民集六
巻一二号一二五五頁、同二五年(オ)第二五三号同二八年一二月八日第三小法廷判
決、裁判集民事一一号一四七頁、昭和二四年(オ)第一四一号同年一一月八日第三
小法廷判決、民集三巻一一号四九七頁)の示すところである。
 されば原審において減縮せられた所論請求部分につき、原審が判断を示さなかつ
たことは当然であつて、これを違法とはいえない。論旨は、これを採り得ない。よ
つて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、主文
のとおり判決する。
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    石   坂   修   一
            裁判官    河   村   又   介
            裁判官    垂   水   克   己
            裁判官    五 鬼 上   堅   磐
            裁判官    横   田   正   俊

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛