弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     原判決を破棄し、第一審判決を取り消す。
     被上告人の請求を棄却する。
     訴訟の総費用は被上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人村上直の上告理由第一点について
一 原審の適法に確定した事実関係は次のとおりである。
 1 上告人A1は第一審判決添付図面(一)(以下「図面(一)」という。)記載の
東京都中野区ab番cの土地(以下「上告人A1所有土地」という。)を所有し、
同地上の建物を上告人A2及び同A3が共有して、同建物に上告人ら三名が居住し
ており、被上告人は図面(一)記載の同所b番dの土地(以下「被上告人所有土地」
という。)及び同地上の建物を所有し、訴外Dは図面(一)記載の同所b番eの土地
(以下「D所有土地」という。)を、訴外Eは図面(一)記載の同所b番fの土地(
以下「E所有土地」という。)を、それぞれ所有しているところ、被上告人所有土
地の北東寄りの北西部分及びD所有土地の西南寄りの北西部分の各幅員一・一二五
メートル(計二・二五メートル)、長さ一六・三〇メートルの土地をもってその北
西端が公道に通ずる私道(以下「本件私道」という。)が設置されている。
 2 本件私道並びに上告人A1所有土地の北東部分及びE所有土地の西南部分の
各幅員〇・八七五メートル、長さ一六・三〇メートルの土地を併せて、昭和三〇年
四月七日建築基準法(昭和三四年法律第一五六号による改正前のもの)四二条一項
五号の道路位置指定処分(以下「道路位置指定処分」という。)がされ、同月二五
日その告示がされているが(以下、この道路位置指定処分がされた右土地を「本件
道路位置指定土地」という。)、上告人らは、昭和五七年三月二〇日ころ、本件私
道と上告人A1所有土地の北東部分との境界線上に従前から存在した竹垣及び柾木
の生垣を除去して、これと同一の位置(本件道路位置指定土地の中心線から西南方
に一・一二五メートル寄りの位置)に、第一審判決添付図面(二)記載のブロック塀
(以下「本件ブロック塀」という。)を築造した。
二 原審は、右事実関係の下において、本件道路位置指定土地は、専ら一般人の通
行のために利用されるべきものであるところ、右の利用は、道路位置指定という行
政処分による反射的利益であるけれども、これは、私人の日常生活上必要な通行利
益であって、民法上保護に値する自由権(人格権)として保護されるべきであり、
私人が右自由権を侵害された場合において、その侵害態様が重大かつ継続的なもの
であるときは、右権利に基づいて妨害を排除することができる旨説示した上、通行
の自由権に基づく本件ブロック塀の撤去を求める被上告人の請求を認容すべきもの
として、これと同旨の第一審判決に対する上告人らの控訴を棄却した。
三 しかしながら、原審の右判断は是認することができない。その理由は次のとお
りである。
 特定の土地につき道路位置指定処分がされ、当該土地が現実に道路として開設さ
れている場合においては、当該土地所有者以外の者も右土地を自由に通行すること
ができると解すべきところ、前示事実関係によれば、本件道路位置指定土地のうち、
上告人A1所有土地の部分は、既存の本件私道との境界上(本件ブロック塀築造位
置)に従前から存在した竹垣及び柾木の生垣の内側に位置し、現実に道路部分とし
て開設されていなかったというのであるから、被上告人がその部分を自由に通行す
ることができるものではない。
 そうすると、被上告人が右部分を自由に通行し得ることを前提として、被上告人
の本件妨害排除請求を認容すべきものとした原審の判断には、法令の解釈適用を誤
った違法があるというべきであり、この違法が判決に影響を及ぼすことは明らかで
ある。この点の違法をいう論旨は理由があり、原判決は破棄を免れず、前示事実関
係に照らせば、被上告人の請求は棄却すべきものである。
 よって、その余の論旨に対する判断を省略して、原判決を破棄し、第一審判決を
取り消した上、被上告人の請求を棄却することとし、民訴法四〇八条、三九六条、
三八六条、九六条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決す
る。
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    香   川   保   一
            裁判官    藤   島       昭
            裁判官    中   島   敏 次 郎
            裁判官    木   崎   良   平

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛