弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件各上告を棄却する。
         理    由
 弁護人天野末治、同白井俊介、同大矢和徳連名の上告趣意のうち、憲法二一条、
三七条一項、八二条違反をいう点について。
 所論は、本件各ビラないしはがきが、いずれも、いわゆる松川事件第一審の審理
および判決に対する正当な批判をしたにすぎないものであることを前提とする違憲
の主張である。しかし、原判決の認定した事実によれば、すでに判決の言渡しを終
えた第一審裁判長に対し、これを脅迫し、あるいは、誹謗してその名誉を毀損し、
辞職を要求することが適正な裁判批判にあたらないとした原審の判断は相当である
から、所論違憲の主張は、その前提を欠き、適法な上告理由にあたらない。
 同上告趣意のうち、判例違反をいう点について。
 所論は、原判決が所論の「真実は必ず勝つ」と題する冊子などの諸資料が所論判
例のいう確実な資料・根拠にあたり、したがつて誤信したことにつき相当の理由が
あることを前提として判例違反を主張するものである。しかし、右第一審裁判長長
尾信が、松川事件関係被告人らの無罪を知りながら、外国権力に屈服して裁判の独
立を放棄し、故意に死刑を含む有罪判決をした旨の名誉毀損の摘示事実に関し、被
告人A、同B、同Cが所論「真実は必ず勝つ」などの諸資料を読み、さらに被告人
BにおいてDを守る会の責任者として現地調査に参加し、同事件関係被告人の歩行
不可能を信じ、あるいは、スパナによるボルトの緩解作業が不可能だと考えるなど
の結果、これを真実と誤信したとしても、これらの資料が現に係属中の刑事事件の
一方の当事者の主張ないし要求または抗議に偏するなど断片的で客観性のないもの
と認められるときは、これらの資料に基づく右誤信には相当の理由があるものとは
いえない。したがつて、これと同趣旨の見解のもとに、右資料をもつて、いまだ右
裁判長を「人殺し裁判長」あるいは「売国奴」とののしるに足りる確実な資料・根
拠にあたらないとして右被告人らの誤信に相当の理由がないとした原審の判断は正
当であるから、所論判例違反の主張は、その前提を欠き、適法な上告理由にあたら
ない。
 同上告趣意のその余の部分および被告人A、同B、同Cの各上告趣意について。
 所論は、いずれも事実誤認の主張であつて刑訴法四〇五条の上告理由にあたらな
い。また、記録を調べても、同法四一一条を適用すべきものとは認められない。
 よつて、同法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主
文のとおり決定する。
  昭和四六年一〇月二二日
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    岡   原   昌   男
            裁判官    色   川   幸 太 郎
            裁判官    村   上   朝   一
            裁判官    小   川   信   雄

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